どうして「単語を10回書く」はやってはいけないのか
この記事でわかること
この記事は英語の勉強法を模索している人や「単語を10回書く」勉強法をやってしまっている人に向けて書いています。
記事を読んで、なぜ「単語を10回書く」はやってはいけないのかを理解して効率的に英語を伸ばす勉強法を始めていただきたいと思います。
筆者略歴
この記事を書いている私の略歴です。
・国立の外国語大学卒業
・一部上場商社入社。海外出張では朝から深夜まで英語会議
・中学時分からの世界一周の夢を実現するために辞職。2年半のひとり旅
・帰国後に進学塾設立。以後30年間、高校・大学受験生を指導
・6年かよった塾生が東京外大に現役合格。2次試験直前まで直接指導
この記事では、30年の指導を通して至った確信をあなたにも共有します。
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なぜ単語を10回書いてはいけないのか
ある中学生の学習風景
30年間で1000名以上の中・高校生を見てきました。
みんな基本的に純粋でかわいい子ばかりです。
教室は微笑ましい光景にあふれています。
それでもいろんな子のいろんな勉強を見ていると、気になることもあります。
その中にひとつ、こんなことがありました。
単語をノートにびっしり書いている生徒がいたのです。
1単語につき40回は書いていたでしょうか。
「がんばってるね」と声かけをしたとき、ん?と気づいたことがあります。
ある単語のスペルが途中から違っているのです。
気になって、その単語をミニホワイトボードに書いてもらいました。
なんのことはない、「should」という単語です。
彼女は途中からまちがって 「shuld」と書いています。
「ちょっと書いてみて」
彼女が照れながらミニホワイトボードに書いたのは、正しい 「should」 でも途中から書いている 「shuld」 でもない「shuod」というスペルでした。
実際の現場ではそういうとき、なかなか本当のことは指摘しづらいものです。
周りにほかの生徒もいます。
どんなに細心の注意を払っても、指摘すれば彼女自身が傷つきそうです。
そんなことが何度もあって、この「単語を10回書く」という作業にはずっと疑問を感じていました。
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もあります。
やってはいけない理由① 英語は連続性の高い教科だから
英語学習の特殊性のひとつ
英語は格段に連続性の高い教科です。
何でもいいです。テキストか教科書のページをひとつ開いてみてください。
たとえば中学2年生の2学期に助動詞「must」を習います。
そのページの本文を見ると、1年で習った三単現、can、 現在進行形、一般動詞の過去形、2年の1学期に習った過去進行形…と、過去に習った単元がてんこ盛りで使われています。
それらをすべて理解して記憶していないと2年の2学期のとある日に習う「must」のページを理解することはできません。
というように、英語は格段に連続性の高い教科なのです。
単語ひとつを何十回も書いていては、英語学習が立ち行かなくなってしまいます。
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他教科と比べてどうなのか
英語ではひとつの新しい単元を学ぶためには、過去の学習を覚えておかなければならないというハードルがついてきます。
つまり、ひとつ進むにも踏まえておくべき前提条件がたくさんある。
たとえば数学なら「方程式が苦手でも図形は得意」とか「反比例はわからないけど確率は好き」などはよくある話です。
理科にいたっては「飽和水溶液のテストは60点だったけど、植物・生物は96点」というように、単元ごとにきっちりと区切りがあって理解度も全く異なります。
出直しリセットがいつでもできるのです。
ところが英語はすべてが連続しているからそういうわけにはいきません。
単語1つにこだわってはいけない
連続性の高い英語は数学、理科、社会とはちがい、明日から突然わかり始めるというわけにはいきません。
よって勉強も連続的に続けなければいけません。
単語1つに時間をとっていては、そのあとに控える「フレーズの記憶」や「文章の読解」といった大きな壁を乗り越えられなくなってしまいます。
時間とエネルギーの配分が重要なのです。
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やってはいけない理由② 目的を見失っているから
単語を1回書くのに5秒から7秒かかります。
10回書いて1分。
簡単そうですが、覚えるべき単語は3こや4こではありません。
英語学習の目的は「英文を書けるようになる」「英語を話せるようになる」あたりではないでしょうか。
そこに到達するには、最終地点で何を試されるのか、何が求められるのかを考えて準備する必要があります。
学習には逆算が必要です。
最終地点(=目的)を明確にしないと道をはずれてしまいます。
単語を10回書くという行為はその典型的な失敗ではないでしょうか。
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やってはいけない理由③ 考えるプロセスがゼロだから
上の中学生の例のように、たくさん書けば覚えられるわけではありません。
そこは本当に人それぞれです。
3回書けば覚える人、見ているだけで書けるようになる人…それぞれです。
5~6回書くとふつうは惰性になります。
書きながら頭はよそ事を考えているか、あるいは何も考えていません。
スペルをまちがって書いていても気がつかない。
正しいスペルどころか、まちがって書いたスペルも覚えていない。
まちがっても気づかないぐらいだから覚えられない。
もったいなさすぎるのです。
せめてこんな工夫はどうでしょうか。
5回ずつ書いてから時間をおく。
2セット目は指先でエア書きしてみる、あるいは書けるかどうか自分にテストを課してみる、…
数えきれないぐらいの工夫のがあるはずです。
その工夫を施していない漫然性が「単語を10回書く」のやってはいけない理由のひとつではないでしょうか。
何かを身につけるためにはせめて工夫するという考えるプロセスが必要です。
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やってはいけない理由④ 勉強をやったつもりになるから
「単語10回書く」は効果が低すぎることがわかったと思います。
ただ、「単語10回書く」をやってはいけない本当の理由はこの④です。
それは「勉強をやったつもりになってしまう」ということです。
時間とエネルギーをかけた分だけ勉強したつもりになってしまうのです。
これは大変タチの悪いものです。
書く単語を選ぶだけで楽にできてしまう10回書きは、この「勉強をやったつもりになる」が最大の功罪なのです。
なにしろ、ほかのやるべきことに時間もエネルギーも回りません。
テスト前の学生はとくに注意しなければなりません。
単語10回の習慣を早くやめて「音読」「隠し読み」「英作文」などもっと効率の良い勉強法をとるべきです。
そうやって単語を目にする機会を増やしながら自然に覚える方が利点が多いです。
事務的に書くより知らない間に単語を覚え、読解力や英作文力も同時に向上できます。
以上、単語10回はなぜやってはいけないのかをしっかり理解した上で効率的な時間の使い方を習慣にしてくださいね。
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まとめ 「単語を10回書く」をやってはいけない理由
- 英語学習の特殊性:英語は連続性の教科
- 理由① 単語1つにこだわってはいけない
- 理由② 目的を見失うから
- 理由③ 考えるプロセスがゼロだから
- 理由④ 勉強したつもりになるから
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本日は「しゃべりーなサイ」ブログをご覧いただきありがとうございました。
あなたが臆せず英語を話せる日が早く訪れますように。
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