英語の時制がすっきりわかる! last yearなのになぜ過去形じゃない?
英語を勉強していると多くの人がつまずく単元があります。
英語の基本中の基本の「三単現」から「不定詞」「動名詞」「仮定法」…と
つまずく難関は絶えず立ちはだかります。
中でも「時制」がからむ問題は苦手な人が多いようです。
中、高校生から一般社会人まで、さまざまな目的で英語学習を進める人を対象にこの記事は書いています。
今回は英語の時制がらみで「last year があるのになんで時制は過去形じゃないの」という疑問にお答えします。
- 英語の時制がすっきりわかる! last yearなのになぜ過去形じゃない?
- 英語の時制で「last year」なのに過去形ではない場合とは?
- 「last year」があるのに過去形にならないその他の例(応用深ぼり)
- 英語の時制:「last year」なのに過去形でないのはなぜ?【まとめ】
英語の時制が苦手な人はなぜ多いのか
英語の時制が苦手な人が多いのはなぜでしょうか。
答えは簡単です。
時制に関するある単元(例えば「現在形」)をわかったつもりで次(「過去形」)に進んできたけれど、実は最も重要な本質部分の記憶が抜けているからです。
英語の時制の「使い分けの判断基準が不明なまま、次の時制に進む」を繰り返してきたせいで迷路に迷い込んでしまったわけです。
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英語の時制で「現在形」と「現在進行形」のちがいは?
英語の時制で「現在形」を「現在やっていること」と漠然と理解していると「現在進行形」との使い分けが不明瞭になってしまいます。
「現在形」はあくまで「最近の習慣」を意味します。
それに対して「現在進行形」は「たった今やっていること」「今やっている最中のこと」を表す時制です。
例)
きのうはやったけど今日はやってない部活のテニスは?
部活だから習慣的にやっているので
I play tennis. ⇒ 現在形ですね
きのうも一昨日もやってないけど、たまたま今は英語の勉強をしているなら?
I am studying English now. ⇒ 現在進行形です
ふだんはやらないけど、きのうはたまたまテニスをやったなら
I played tennis yesterday. ⇒ 過去形です
※英語の時制では「現在形」はこのように「最近の習慣」を表します。
たった今やっていなくても「ふだんやっている」行為や動作を表します。
「きのうはやっていなくても、習慣だからあしたはやる」ような行為も「現在形」の時制で表します。
英語の時制を理解する:「過去形」の確認
過去形の文とは「過去に起きたこと」を表す時制です。
「過去形」は中学1年生の3学期で習いますが、習ったときはほとんどの人が理解できているようです。
「三単現の s 」が必要ないし、主語に応じて Be動詞を考える必要もないので、比較的やさしいと言えます。
混乱してしまうのは、「過去形」を習った直後に「過去進行形」を習い、さらに「現在完了形」と立て続けに習うからでしょう。
例)
1.We visited Asakusa last year.
2.We were enjoying sukiyaki at seven last night.
1.は去年浅草に行ったという「過去の事実」のみを伝えています。
2.は昨夜7時という「ある瞬間」にすき焼きを食べている最中だった、とピンポイントの行為を伝えています。非常に幸せな瞬間だったわけですね(笑)
それぞれの違いを明確に理解していれば混乱することはありません。
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英語の時制で「last year」なのに過去形ではない場合とは?
ではなぜ「last year」という明らかに過去を表すフレーズがあるのに「過去形」の文ではないケースがあるのでしょうか。
英語の時制で「現在完了形」とは?
「last year」があるのに「過去形」でないわけを理解するには「現在完了形」を理解する必要があります。
「現在完了形」は中学3年生で習います。
それまでは文末に「last year」がついていれば「過去形」の文になったわけです。
中学3年生になると、文末に「last year」がついているのに「過去形」にならない時制(=現在完了形)をいきなり習うわけです。誰もが混乱します。
英語の時制で過去形と現在完了形との違いは?
本質はこうです。
「現在完了形」は「動作の継続」「動作の完了」「動作の経験」を伝えたいときに使います。どこにも「過去」ということばはありません。
つまり基本の時間軸は「現在」なのです。
だから「現在完了形」と呼ぶのですね。
現在完了形はあくまで、いまどうなのかを伝えています。
いまもそれをやっているのか(=継続)、いまは終わってしまっているのか(完了)、いままでにやったことがあるのか(=経験)といった具合に、「いま」が基本軸なのです。
ちなみに英語の時制の「現在完了形」は「 have + 動詞の過去分詞 」で作ります。
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英語の時制の難しさとわかりやすさ
中学3年生で「現在完了形」を習ったとき、いちばん最初に学ぶのは、たとえば「動作の継続」を表す場合は「since」「for」を使うということです。
これが最も重要な本質部分ですね。
例)私たちは去年からずっとテニスをしています。(動作の継続)
We have played tennis since last year.
※去年始めたテニスを今も習慣的にやっていますよ、という文です。
「last year」があっても過去形ではありません。
あくまで今を基準に言っているので「現在完了形」です。
「last year」の前に「since」があれば現在完了形になる、というのが「なぜ」に対する答えなのです。
since last year で「去年から」「去年以来」となり、「ずっと~している」。
つまり「動作の継続」を表す文=「現在完了形」になるから過去形ではない!ということですね。
これが「last year」があるのに過去形にならないわかりやすい例です。
現在も習慣的にやっている行為・動作の場合は「現在完了形」でないと伝わりません。よって、過去の動作を伝える「過去形」ではダメなのですね。
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「last year」があるのに過去形にならないその他の例(応用深ぼり)
英語の時制は大学受験でも大学に入ってからの授業でも、その後社会人になってからのビジネス英語学習になっても続きます。
「 last year 」を使うのに「過去形」にならない例に「仮定法」があります。
高校で習う単元です。
例)去年もっと勉強していれば、今ごろは友だちと遊んでいられたのになあ。
If I had studied harder last year, I could spend time with my friends now.
※過去の事実に反する妄想ですから「仮定法過去完了」の文になります。
「last year」があるのに時制は「過去完了」の例です。
今回は以上です。
英語の時制:「last year」なのに過去形でないのはなぜ?【まとめ】
- 英語の時制が苦手な人はなぜ多いのか
- 英語の時制で「現在形」と「現在進行形」のちがいは?
- 英語の時制理解には、まず過去形の確認
- 英語の時制で「last year」なのに過去形ではない場合は?
- 英語の時制で「現在完了形」とは?
- 英語の時制の難しさとわかりやすさ
- 「last year」があるのに過去形にならないその他の例
以上、本日の「last yearなのになぜ過去形じゃない?」はいかがだったでしょうか。
次回は「英語の時制:tomorrow なのになぜ未来形じゃない?」です。
本日は当ブログをご覧いただきましてありがとうございました。
あなたに英語を楽しく話す機会が1日も早く訪れますように願っています。
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