外国人乗客への注意ごとを英語でどう言う?
路線バスの運転手さんが使える英語の車内アナウンスシリーズ第4回です。
外国人乗客に対する注意ごとやお願いを英語でどう言えばいいのか。
覚えやすくやさしい英語でご紹介します。
より使いやすい省略形もどんどん紹介します。
- 外国人乗客への注意ごとを英語でどう言う?
- とっさの英語アナウンスがこれからも必要
- 「通じればいい」ぐらいの気持ちで楽にやさしく
- 正確性より確実性
- 降りる際の安全確認をやさしい英語で
- ひと言でお互い気持ちよく
- 音読と暗唱で繰り返し練習を
とっさの英語アナウンスがこれからも必要
日本にやって来る外国人観光客はまだまだ増えそうです。
日本は初めてというお客さんも多く、迎える側としてはこれまで同様の注意ごとやお願いを繰り返していかなければいけません。
それはバス車内でも同じです。
運転手さんのとっさの英語アナウンスがこれからも必要です。
観光地では今日も外国人旅行者がバスに乗り、降りていきます。
降りるお客さんには前もって知らせることもあります。
- お釣りのないように先に両替をしてください。
- Please change money first. We have no change.
※change は「両替する、両替、小銭、お釣り」という意味があります。
最初の文の change は動詞の「両替する」、あとの文は名詞の「小銭、お釣り」です。
「お釣りはありませんよ。どうぞよろしく」的にお願いしましょう。
「通じればいい」ぐらいの気持ちで楽にやさしく
だいたいの観光地には1日乗り放題券があり、最初の乗車で機械に通して日付を印字します。
- 1日券は最初の1回だけ機械に通してください。
- Please insert one day card into the machine only once. ⇒ (省略すると)Please insert one day card only one time.
- Please swipe one day card here only once.
機械と言うのが面倒なら「ここ」 here で十分です。
only once よりも only one time の方が日本人にはなじみがあって言いやすいかもしれませんね。
運転に集中するためにも、マイクでの個別アナウンスは「通じればいい」ぐらいの意識でいいのだと思います。
楽にやさしくいきましょう。
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正確性より確実性
運転手さんの場合は文法や丁寧さより危急性を重視して、まずは「しっかり知らせる」ことを優先した方がいいでしょう。正確なことばより確実な伝達です。
シーズンになるとバス停で停まるたびに同じフレーズを連呼する運転手さん。大変そうです。
乗車2回目以降は、印字された日付を見せるだけのシステムが多いようです。
- 1日券は裏面を見せてください。2回目は機械に通さないでください。
- Please just show me the back side of one day card. Don’t insert again.
- Please show me the back side. Insert only one time.
- Please don’t insert the card from the second time on.
最後に on を加えると2回目からは「ずっと」という意味が加わります。なくてもOKです。
有名観光地では降りる場所をよく尋ねられます。
聞かれる前に先制攻撃でマイクアナウンスすればお客さんも安心です。
- 南禅寺へはこの(次の)バス停で降りてください。
- Please get off at this (next) stop for Nanzen-ji Temple. ⇒ (省略すると) This (next) stop for Nanzen-ji Temple.
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降りる際の安全確認をやさしい英語で
こんな光景を見ました。
秋の京都でした。観光シーズンで人と車で混んだ道路とテンション上がった観光客たち。
目的地に着いて、よりハイになったのでしょう。バスを降りる際に、ステップから勢いよく飛び降りた乗客がいました。
そこにちょうどバス横をすり抜けようとした自転車が走ってきたのです。
スピード、出ていました。
走り来た自転車にフライングアタックです。バス内からも道路からも悲鳴があがりました。あわや大惨事でした。
ステップから飛び降りるのはたいへん危険です。
- 降りる際には自転車にご注意ください。
- Please be careful! The bike may be approaching. Dangerous!
- Please watch out for the bike before you get off ! ⇒ Please watch out! The bike is approaching.
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ひと言でお互い気持ちよく
観光目的地に着いた乗客はテンション上がって帰りのことは頭にないかもしれません。そこで帰り便についてひと言告げれば運転手さんファンをまたひとり増やせること請け合いです。
- 帰りのバス停は道路の反対側にあります。
- You can find the stop for the return bus on the other side of the road.
⇒ (省略すると) Return bus on the other side, please.
-
このバスは金閣寺には行きません。
-
This bus doesn’t go to Kinkakuji Temple.
-
金閣寺へはこの停留所で101番のバスに乗り換えてください。
- Please change to the bus number 101 at this stop for Kinkakuji Temple.
- Please take the bus number 101 from here for Kinkakuji Temple.
change to ~ で「~に乗り換える」です。 change to Hankyu Train みたいに使えます。
- 楽しんでくださいね。
- Have a nice day. = Enjoy Kinkakuji Temple. = Enjoy your holiday.
最後に。
乗車時には Welcome to our bus.
降車時には Thank you for using our bus. See you again.
お互いに気持ちがいいですね。
これでリピーター獲得でしょう。
音読と暗唱で繰り返し練習を
私はよく観光で京都に行きます。
ここ10年間で3000回は京都市バスを利用させてもらっています。
いつも乗り放題券ですから、あまりお金はかかっていません(笑)
訪日外国人客4000万人の目標に向かって、京都のインバウンド客も増え続けています。
桜と紅葉のシーズンには、路線によってはバス車内は朝から晩までラッシュアワー状態です。バス停には長い行列ができています。
そんな状況では、はんなりもどすえもありません。
文法や言い回しを気にしてためらっていたのでは、肝心の伝達に遅れが生じます。
省略形や単語のみで十分です。
運転手さんには「伝わればいいんだ」ぐらいの気持ちでどんどん英語でアナウンスしていただきたいです。安全にかかわることですから。
ただし、ふだんは使わない英語です。練習しないと身に付きません。
とっさに使えるようになるためには何度も練習して、暗唱しておく必要があります。
当ブログの別の記事にあるように、少なくとも音読を3回、時間をおいてからまた3回(虚空タイム)ぐらいは何度も繰り返さないと、いざというときにスラスラとは話せません。
そういうわけで、「この表現は知ってるわ」「意味わかるわ」で通り過ぎるのではなく、必要な場面で自然と使えるようになるまで、どうか練習してください。
運転手さんの快適な運転業務と乗客さんたちの旅の安全を願っております。
次回はこれまでの計4回分の総集編でお会いしましょう。
本日はご覧いただきありがとうございました。
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